おはようございます。
さて、今日は部品の製作風景をお伝えします。
作るのは、M3の爪付きナットです。OSで販売されていましたが、今や入手困難な部品になってしまいました。ホームセンターでもM4サイズまでは売っていますが、M3はなぜかありません。
North Stsr -15 Specialのエンジンマウントや脱着式の尾翼の固定に3機分で24個の爪付きナットが必要となり、しかたない!「作るか!」ってことに。
作るにあたりまして、ちょっとしたノウハウがわんさか出てきますので、公開してみるのでありまする。
使用材料は0.8ミリの真鍮板とM3の鉄ナットです。
まずは真鍮板を適当な幅に鉄切りハサミでカットします。
次に適当な間隔に割り付けをして、2.5ミリのドリルで下穴を開けていきます。
そして、先ほどの2.5ミリの下穴に対してM3のタップを立てます。
細かく切り離してからでは部品が小さくなり過ぎて、力のかかる作業がやりにくくなるので、部品が繋がっているうちに作業するのであります。
鉄切りハサミで、チョキチョキ切っていきます。とはいえ、真鍮ですから結構硬いのであります。
ハサミで切る際、真鍮板はくるりとカールしてしまいます。
曲がっていてはいけません。トンカチで叩いてフラットにしているところです。
タップを切った真鍮パーツにM3ボルトをねじ込み、さらにM3ナットをねじ込み真鍮板とナットをボックスレンチと六角レンチで締め合わせます。
ナットと真鍮板にフラックスを塗り、いざ!半田付け。
ハンダゴテでしっかりと加熱をするとハンダをチョット当てるだけで、ハンダはチュルンと綺麗に流れます。
こんな感じ。いい仕事です!
ハンダは微小な隙間も流れ、ボルトとナットの隙間にまで入ってしまいますが、ペンチと六角レンチでボルトを「エイやっ」と抜き取ります。
そして、出来上がった部品の中に染み込んだハンダのバリをタップで掃除します。
さて今度は、爪を作る工程であります。
部品が小さいので指で保持することはできません。両手に持ったペンチで巧みに加工をします。
部品の角をペンチで強く挟み潰すように折り曲げると、熱で鈍った真鍮は尖りながら曲がり、しっかりと爪の形になるのです。
まるで歯科技工士のようないい仕事です。
ほらね!かなりいい感じでしょ!
そうそう。けっこう使える技をご紹介!
ペンチの握り部分に輪ゴムを掛けるだけで、簡易バイスの出来上がりです!
ペンチは適度な重量がありますので、くわえた物もけっこう安定するのです。
写真は、六角レンチをくわえさせ、先端にキャップボルトを乗せ、さらにその先端に加工する部品が固定してあるのです。
小さな部品に力や高熱を加えるので、とても手では触れないし、大体両手は作業のための工具を持っているのです。
どう?よく考えてるでしょ〜! これは使えます!
出来上がった部品たちです。
めんどくさい、なんて言ってはいけません。です。
この時点でARFにはほど遠い?「愛着の予備群」たちがどんどん増殖するのであ〜りま〜っす!
ほんじゃ!